81年のアルバムです。これまではバリバリの
ファンクナンバーから始まって後半はバラードでしっとりとするパターンでしたが、このアルバムではスローナンバーから始まって後半に
ファンク系のパーティーチューンになっていきます。それによってChris Jasper主導によるA.O.R.系のサウンドを重視する方向性へ変化した事をアピールしています。
1. Tonight Is The Night (If I Had You)
2. I Once Had Your Love (And I Can't Let Go)
3. Hurry Up and Wait
4. Young Girls
5. Party Night
6. Don't Let Up
7. Who Said?
全盛期からバンドの6人だけで作品を創ってきましたが、このアルバムからはゲストミュージシャンも起用するようになっていきます。作品の完成度を優先するようになっているのです。日本でもバブルが訪れ始めて、パンク系のインディーズも盛んになる反面、ディスコも派手になっていき、ブラコンは軟派の必須アイテムになっていきます。硬派のパンクス、軟派のダンスミュージック、どちらも同じ時期に混じりあう事無く存在していました。
時代を変えていったのはインディーズ系の勢力でしたが、ヒットチャートにはA.O.R.系の曲が増え始めていきます。そうした
音楽、山下達郎とかはこのアルバムからの影響も受けており、ブラックミュージックも日本では浸透し始めていました。ロックファンは全く無視していましたが、ロック系の作品でもその影響のある曲があったりすると無視しずらい状況になっていきます。知らないで批判するだけでは最近のネット上の誰かさんみたいになってしまいますので、知った上でロックを主張しなければなりません。しかし、知る事でその
音楽が悪くない事に気づかされてしまいます。それだけの説得力を持った作品であります。
Tonight Is The Night (If I Had You)